
いりこだしの取り方と使い方|煮干しで作る本格和風だしレシピ
みそ汁やうどんつゆに使いやすい、いりこ(煮干し)のだし。この記事では、いりこの選び方と下ごしらえ、水出し・煮出しの2つの取り方、苦味や生臭さを防ぐコツ、だしの使い方までを紹介します。
この記事でわかること
- いりこと煮干しの違い、うまみ成分と選び方の目安
- 水出しと煮出し、2つのいりこだしの取り方
- 苦味や生臭さを防ぐ火加減と、だしの保存方法
- みそ汁やうどんつゆなど、いりこだしの使い方
目次
いりことは何か|煮干しとの呼び方の違いとうまみの正体
いりこ(煮干し)の定義と原料の魚
いりことは、主にカタクチイワシなどの魚を煮熟(塩水または真水で煮ること)したのち乾燥させた加工食品で、一般に「煮干し」と呼ばれます。農林水産省の資料では、加熱によって自己消化酵素の働きを止め、うまみ成分を保ったまま乾燥させる点が特徴とされています。西日本ではカタクチイワシの煮干しを「いりこ」と呼ぶ地域が多く、香川県の讃岐うどんのだしなどに広く使われています。

だしのコクを生むうまみ成分イノシン酸
いりこだしのうまみを支えるのは、核酸系のうまみ成分であるイノシン酸です。魚介類の身に多く含まれる成分で、昆布のグルタミン酸と組み合わせることで、うまみが相乗的に強まることが知られています。香川県の水産試験場による調査でも、カタクチイワシ煮干しのイノシン酸含有量は100グラムあたりおよそ370〜500ミリグラムと報告されており、煮干しのうまみを決める中心的な成分として位置づけられています。
美味しいいりこを選ぶ目安
いりこを選ぶ際は、①背が青みがかった銀色で身が丸くカーブしているもの②折ったときに身が締まってパキッと折れるもの③生臭さや油焼けのにおいが少ないもの、の三点を目安にするとよいです。脂質が多い個体はだしが濁りやすく生臭みが出やすいため、脂肪含有量が少なく身が締まったいりこほど、雑味のない澄んだだしがとりやすいとされています。
いりこだしの取り方|水出しと煮出しの手順
下ごしらえで頭とはらわたを除く理由
いりこだしをとる前には、頭とはらわた(腹わた)を取り除いておくのが基本です。頭や内臓には苦味やえぐみのもとになる成分が含まれており、そのまま煮出すとだしに雑味が出やすいです。身を半分に割いてから使うと、うまみ成分が抽出されやすくなり、短時間でもコクのあるだしがとりやすくなります。
水出しでじっくり抽出する方法
水出しは、下ごしらえをしたいりこを水に入れ、冷蔵庫で数時間から一晩置いて抽出する方法です。目安は水1リットルに対していりこ 20〜30グラム程度です。低温でゆっくり抽出するため雑味が出にくく、澄んだ上品なだしに仕上がります。時間に余裕があるときや、吸い物など香りを繊細に生かしたい料理に向いています。
昆布でだしをとるときの水出し・煮出しの使い分けは、こちらの記事で紹介しています。
煮出しで手早く仕上げる方法
煮出しは、下ごしらえをしたいりこと水を鍋に入れ、中火にかけて沸騰直前で弱火にし、5〜10分ほど煮出す方法です。弱火を保ち、アクを取りながら煮出すと雑味の少ないだしになります。煮出したあとはいりこを引き上げて濾せば完成で、時間がないときや、みそ汁のように濃いめのだしを短時間でとりたいときに向いています。

かつお節で一番だしをとる方法は、こちらの記事で紹介しています。
いりこだしを雑味なく仕上げるコツと注意点
苦味や生臭さが出る原因
いりこだしに苦味や生臭さが出る主な原因は、頭や内臓を取らずに使うことと、長時間強火で煮立て続けることの二つです。加熱を続けすぎると脂質が酸化し、生臭さの原因となる成分が溶け出しやすくなります。下ごしらえを丁寧に行い、加熱時間を守ることが、雑味のないだしをとるためのポイントです。
沸騰させすぎない火加減の目安
だしを取る際は、沸騰させたままぐらぐらと煮続けないことが重要です。強い沸騰は雑味やえぐみを引き出しやすいため、沸騰直前で火を弱め、静かに煮出す状態を保つのがコツです。表面がふつふつと揺れる程度の火加減を保つことで、いりこ本来のうまみだけを引き出しやすくなります。
とっただしの保存と使い切り方
とっただしは常温で長く置くと風味が落ちやすいため、冷蔵で保存する場合は1〜2日を目安に使い切るのが望ましいです。まとめて作る場合は冷凍保存も可能で、製氷皿などで小分けにしておくと、みそ汁や煮物に必要な分だけ使えて便利です。だしがらのいりこは、佃煮などに調理して食べきると無駄が少ないです。
いりこだしの使い方と栄養・食文化の関連知識
みそ汁やうどんつゆへの使い方
いりこだしは、みそ汁やおすまし、うどん・そばのつゆなど、日常的な和食全般に使いやすいだしです。特に香川県の讃岐うどんでは、いりこだしが欠かせない存在として使われています。煮物や炊き込みご飯にいりこだしを使うと、素材の味を邪魔せずにコクを加えられます。
カルシウムなど栄養成分の特徴
いりこ(かたくちいわし煮干し)は、文部科学省の食品成分データベースによると、可食部100グラムあたりカルシウムを2200ミリグラム、たんぱく質を64.5グラム含みます。牛乳と比べてカルシウム含有量が高く、だしをとったあとの身も食べれば、こうした栄養素もとり入れられます。
香川県・伊吹島に見る産地の工夫
瀬戸内海はカタクチイワシ漁が盛んで、なかでも香川県の伊吹島周辺は有数のいりこの産地として知られています。漁獲からわずかな時間で煮沸加工まで仕上げる体制が、うまみの強いいりこづくりを支えており、地域の郷土料理「いりこ飯」にもその味わいが生かされています。
よくある質問
Q1. いりこと煮干しは違うもの?
基本的には同じものです。カタクチイワシなどの魚を煮てから乾燥させた加工食品を一般に「煮干し」と呼び、西日本ではカタクチイワシの煮干しを「いりこ」と呼ぶ地域が多くあります。
Q2. いりこの頭とはらわたは取ったほうがいい?
取ってから使うのが基本です。頭や内臓には苦味やえぐみのもとになる成分が含まれ、そのまま煮出すとだしに雑味が出やすくなります。身を半分に割いておくと、うまみも抽出されやすくなります。
Q3. 水出しに使ういりこの量は?
水1リットルに対して、いりこ20〜30グラム程度が目安です。下ごしらえしたいりこを水に入れ、冷蔵庫で数時間から一晩置くと、雑味の出にくい澄んだだしに仕上がります。
Q4. 急いでいるときのいりこだしの取り方は?
鍋で煮出す方法なら短時間でとれます。いりこと水を中火にかけ、沸騰直前で弱火にして5〜10分ほど、アクを取りながら煮出します。みそ汁のように濃いめのだしがほしいときにも向いています。
Q5. だしをとったあとのいりこは食べられる?
佃煮などに調理して食べきることができます。だしをとったあとの身も食べれば、いりこに含まれるカルシウムなどの栄養素もとり入れられ、無駄も少なくなります。
まとめ
いりこだしは、カタクチイワシなどの煮干しからとるだし。頭とはらわたを除いて下ごしらえし、時間があるときは水出し、急ぐときは煮出しと使い分けると、雑味の少ないだしがとりやすくなります。沸騰させすぎない火加減もポイントです。
みそ汁やうどんつゆ、煮物まで幅広く使えるのも魅力。いりこのイノシン酸は昆布のグルタミン酸と合わせるとうまみが強まるので、横田屋本店の「出し昆布」と合わせただしも試してみてください。
横田屋本店の出し昆布

お料理のだしにお使いください。
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③内容量100gで、だし素材として常備しやすい
④常温保存が可能で、ストックにも
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・お料理のだしに
・みそ汁や煮物など、だしを取りたい料理に合わせて
■仕様
・内容量:100g
・原材料:昆布(国産)
・保存方法:常温(直射日光・高温多湿を避けて保存)
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横田屋本店の本かつお・厚削

やや強めの香りでコクのあるだしがでます。だし汁に色が出るので、そばつゆ、おでん、煮物などにご利用ください。
■ここが魅力
①やや強めの香りで、コクのあるだしが取れる
②だし汁に色が出るため、つゆや煮物に使いやすい
③内容量110gで、だし素材として常備しやすい
香りとコク、だしの色味を生かして、つゆや煮物の味わいを整えられます。
■おいしい召し上がり方
・そばつゆのだし素材として
・おでんや煮物など、だし汁に色を出したい料理に
■仕様
・内容量:110g
・原材料:鰹節(国内製造)
・保存方法:常温(直射日光・高温多湿を避けて保存)
・配送:常温便
参考文献
- ・ 農林水産省「にっぽん伝統食図鑑 乾物」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/bunrui/kanbutsu.html
- ・ 農林水産省「にっぽん伝統食図鑑 節類」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/bunrui/fushirui.html
- ・ 農林水産省「うちの郷土料理 いりこ飯(香川県)」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/iriko_meshi_kagawa.html
- ・ 文部科学省「食品成分データベース 魚介類/(いわし類)/かたくちいわし/煮干し」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10045_7
- ・ 香川県水産試験場「カタクチイワシ煮干しにおける異なる産地のうま味成分の比較」(農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター 農業技術関連情報データベース収録) https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010872161.pdf




